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Cheer*full Woman
インタビュー

病気の診断のために欠かせない「病理」という仕事を 子どもたちに知ってもらいたい!神戸大学医学部附属病院 病理部/臨床検査技師・京竹 愛子さん

今回のCheer*full Womanインタビューは神戸大学医学部附属病院 病理部に勤務する臨床検査技師の京竹愛子さんです。臨床検査技師の中でも病理と細胞診を専門としている京竹さんに、なかなか知られていない「病理」について、そのお仕事内容ややりがい、この仕事を選んだきっかけなどを伺いました。そして最後に、神戸大学も主催に名を連ね、京竹さんもスタッフとして参加されるイベント「なるほど医学体験!HANSHIN健康メッセ2019」を案内していただきました。

臨床検査技師の仕事とは?

臨床検査技師の仕事とは?

京竹さんのお仕事内容について伺いました。

 

神戸大学医学部附属病院にて、臨床検査技師をしています。臨床検査技師とは病院などの医療機関で医師の診療の補助のために、様々な臨床検査を行う医療技術者のことで、その専門性によって業務内容も異なります。例えば超音波(エコー)検査や心電図検査、健康診断の際に採取される血液や尿などの検査をするのも臨床検査技師です。中でも私は病理と細胞診を専門としています。

病理は医師が組織診断を行うための標本をつくることが仕事です。簡単に説明しますと、手術の際にはまず臓器や組織が採取され、臨床でホルマリン固定された状態で私たちの元に届きますが、その固定したものを4μmほどの厚さに薄切(薄く切る)して染色し、医師が顕微鏡で観察できるように標本を作成します。

細胞検査士というのは、その名の通り細胞を検査して、病変を推察します。たとえば子宮頸がんの場合、頸部から細胞を採取し(頸部細胞診)、染色して標本にして顕微鏡で検査するまでが私の仕事です。つまり良い細胞と悪い細胞を選別する仕事ですね。

命を救われたことで目指した病理の道と、追いかけた夢

臨床検査技師を目指したきっかけと、仕事のやりがいを伺いました。

 

医療系を目指したのは、子どものころに見たテレビドラマがきっかけです。白衣を着る仕事に憧れました。医師は少々ハードルが高いものですから、医療系で他に自分に向いている仕事は何かと考えた時、選択肢の一つに臨床検査技師がありました。それからさらに病理を選んだ理由は、大学4年生の時、健康診断で自身の病気が発見されたことがきっかけです。甲状腺がんでした。大学での検診なんてほぼ義務感だけで受けていましたが、検診後に再検査の連絡があり、それでもまだ大したことはないと安易に考え放置していたのですが、再度連絡があって渋々再検査を受けたところ、甲状腺がんが見つかったのです。がんの診断は、細胞診(細胞検査)が診断の決め手になります。ですからそのために何度も細胞を採取し検査を繰り返すのですが、その時に初めて病理や細胞検査の重要性を感じ、この仕事に就きたいと考えるようになりました。
そんな私ですが、実は大学卒業後に、レーシングドライバーとして6年間活動していました。学生時代に趣味程度のつもりで始めたのですが、甲状腺がんを患い克服できた時、救っていただいた命、一度しかない人生を後悔しないよう、夢を追い求めたいと思ったんです。全日本選手権やアジアパシフィック選手権、アジア選手権にも出場しました。29歳の時に全日本選手権で3位になり、レーサーとして納得ができて引退。今後の長い人生を考えた時に、やはり病理に携わりたいと強く思い、30歳で東京のがん研有明病院の細胞検査士養成所に入学。最先端の医療を学びなおし、母校でもある神戸大学医学部附属病院に就職しました。
医療従事者にとって学会への参加も仕事の一つですが、私たち検査技師も学会での発表の機会があります。最近では、オーストラリアで開催された国際細胞学会で発表するという貴重な経験をさせていただきました。日本国内だけではなく、各国の臨床検査技師の方々とコミュニケーションをとり、それぞれの国の医療の考え方や世界の技術を学べることはとても刺激的です。このような学会への参加に限らず、大学病院での勤務は常に向上心を持つことができ、やりがいを感じています。

 

家庭はもちろん大切に、キャリアアップも目指して!

家庭はもちろん大切に、キャリアアップも目指して!

育児と仕事の両立についての思いを伺いました。

 

娘を出産し復職してからは、朝30分の時短をいただいていますが、それでも毎日てんてこ舞いです(笑)。幼稚園へ子どもを預けて9時までに出勤。終業後は大急ぎでお迎えに行き、食事の支度をして子ども達に食べさせて、お風呂に入れて寝かせる。当たり前のことですが、ハードな毎日です。ただ、好きなことを仕事にできているので日々楽しいですし、仕事で子どもたちと離れている時間があるからこそ、子どもとの時間がより大切に思えて、ますます子どもたちが愛おしく感じます。お休みの日は朝から家族でカフェに出かけたり、夏場はプールに行くことも。長期休暇は必ず家族旅行に行き、子どもたちとの時間を目一杯楽しみます♪

育児と仕事の両立はまだまだ大変ですが、充実しているなと思えます。何より子育て中でも大学病院という最先端の医療の現場で働けていることにいつも感謝しています。

今年も開催!大人気イベント「なるほど医学体験!HANSHIN健康メッセ2019」

今年も開催!大人気イベント「なるほど医学体験!HANSHIN健康メッセ2019」

神戸大学医学部附属病院も参加する「なるほど医学体験!HANSHIN健康メッセ2019」を紹介していただきました。

 

今年も8月23日(金)から25日(日)までの3日間、梅田ハービスHALLにて「なるほど医学体験!HANSHIN健康メッセ2019」が開催されます。今年で4回目となる同イベントは、子どもから大人までが最新の医療・医学・健康を楽しく学べて、体験できるコンテンツが満載です。神戸大学医学部附属病院は今年も面白いブースをたくさん準備していますよ!
昨年は白衣姿の写真が撮れる撮影ブースを設けて大人気でした。「病理医」と書かれた名札を設置していただいたので、多くの子どもたちに病理という仕事の存在を認識してもらえたのではないかと思います。今年もこのイベントをきっかけに病理医に憧れる子どもが増えると嬉しいですね。
病理の仕事は患者さんと対面する機会が少ないこともあり、一般的にはなかなかイメージがわかないと思いますが、このようなイベントを通して「出会う」ことで興味を持ち、目指す夢へとなりうることもあるでしょう。私たちスタッフも、子ども達の好奇心をそそる仕組みを一生懸命考えました!野菜や魚介類などを薄切して染色し、顕微鏡でのぞくとどんな風に見えるのか!?子ども達には白衣を着てもらい病理医になりきっていただきます!顕微鏡って面白いなと感じていただけたら嬉しいです。また、液体窒素の実験も予定しています。液体窒素は病理の現場では緊急の病理診のために使用しますが、イベントではこの液体窒素を使って、花や輪ゴム、風船などを凍らせる実験を行います(8/24(土)11:45〜12:45、15:30〜16:30・8/25(日)13:00〜14:00 ※セミナーの詳細はHPをご確認ください)。
実験や説明は当院の伊藤先生が担当し、私は開催までの準備と、当日のアシスタントとして在席しています。実験や顕微鏡体験はもちろん楽しいのですが、何より伊藤先生のお話がとても面白くてわかりやすいので毎年大人気なんです!皆様、ぜひ遊びにいらしてください!

2019.07.30活動エリア 高速神戸駅

2019.07.30
活動エリア
高速神戸駅
Profile
京竹 愛子(きょうたけ あいこ)

神戸大学医学部附属病院 病理部勤務。臨床検査技師。日本臨床細胞学会認定細胞検査士。国際細胞学会認定細胞検査士。4歳の男の子と2歳の女の子のママ。

 

神戸大学医学部附属病院
http://www.hosp.kobe-u.ac.jp/

なるほど医学体験!HANSHIN健康メッセ~遊んで学んで広がる健康の絆~
https://kenko-messe.com/

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この記事を書いた人
福山 静
福山 静

ライター、クルールはんしん版編集長 2010年より、ママライフをもっと楽しむための 応援マガジン「クルール」のはんしん版編集長。 ライティング・編集、イベント企画業務に従事。 兵庫県在住。高校生と中学生の女の子2人の母。

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