大好きな「旅」と「食」を仕事に!旅行業への転身
ハネムーンや女子旅を中心に、宿泊施設やレストランの手配だけではなく、旅行者の日常のライフスタイルを重視した、ワイナリーツアーやイタリアでのピザ作り体験など、五感で味わえる「食の体験」を提案しています。
神戸の大学を卒業後、兵庫県内の通信販売会社へ就職しました。こちらの会社で私が担当したのがヨーロッパやアジア諸国から雑貨を輸入するお仕事。海外を訪れる機会も多く、現地での知り合いも増えて地元ならではの飲食店や宿などを教えてもらっているうちに、プライベートでも自由な旅を楽しめるようになりました。それを知った友人から「旅行プランを立てて欲しい」と頼まれ、軽い気持ちで企画したところ大好評に。その頃には会社でも旅行グッズを開発するという新しい仕事を任せてもらっていて、そのマネジメントに楽しさとやりがいを感じていました。けれど並行して友人たちの旅行のプランニングを手伝っていたことで、自分の時間が少なくなってしまい、「どちらかを選ばなければ」と考えるようになりました。入社して6年。会社での仕事は引き継げても、私が作るオリジナルの旅行プランは他の人ではできない。旅のプランニングをきちんと学んだ上で、“おいしくて楽しい自由な旅”を提案したい。そう考えて思い切って会社を辞め旅行業へ転身。大阪の旅行会社に約10ヶ月お世話になり、営業、プランニングから添乗までを経験し、2017年6月『Table ä Cloth』の創業に至ります。
一歩前へ!事業の新展開へ繋がるきっかけ
仕事は手の届く範囲でゆっくり進めていけば良いかなと思っていながらも、次のステップを考えなければとも感じ始めた頃、第4回LED関西への出場の機会をいただきました。当時のお仕事は大半がハネムーン。それは私自身が同世代ということが大きな理由だと思いました。これが10年先、20年先まで続くかといえばきっとそうではない。続けられる事業にするためには何が必要なのか?私が本当にやりたいことは何なのか?それを見つけるため、一歩前に進むため、自身を奮起させるための出場でした。
LED関西では他の出場者の方からたくさんの刺激を受け、サポーター企業の方々からはヒントやご意見をいただき、新たな展開も考えることができました。自分の活動や夢を舞台上で口に出したことも自信となり、それまでどこか遠くに感じていた夢が一気に現実味をおびてきました。法人化もそのひとつ。実はなかなか決断できていなかったのですが、ファイナリストとしてTV取材を受けたものが、「4月に法人化予定」とテロップ付きでばっちり放送されたんです(笑)。でもこのことが背中を押してくれ、いいプレッシャーにもなって法人化への覚悟もできました。与えていただいたものをひとつずつ吸収しながら前に進めている感じです。
新たな取り組み「おいしい食体験ができる宿」サイトの構築
今は何よりお客様からの「本当においしかったよ、ありがとう」という声が一番嬉しいですね。『食文化』って訪れた土地のことを知る一番わかりやすく手軽な方法。地元の味を楽しんだり、あたたかい人柄に触れたり、そんなローカルな食文化体験を提案する旅行会社があってもいいんじゃないかと思っています。
2019年4月にはおいしい食体験ができる宿を集めた予約サイトをOPEN予定です。フランスで人気の高いゲストハウス文化「シャンブル・ドット」を日本にも応用し、より多くの人においしい食文化を体験してもらえるお宿をご紹介、予約いただけるサイトを目指しています。おいしい食事ができるだけではなく、農家民宿や漁師宿、日本酒やワインを醸造している宿、料理教室をしてくれる宿など、おいしいにプラスαの体験ができる、そんな宿を集めたサイトです。今後の夢は、『食文化』を通じて文化の違いの面白さを伝えること。食は文化を映す鏡だと思っているので、今後は「渡航」という手法にこだわらず、より広い視野を持って、食材を作る人・作られる土地・料理する人の想いを、簡単に手に取ることのできる形に変えて世界に発信していきたいです。ローカルさを残すビジネスの街といつか暮らしたい大好きな街
生活の拠点としている梅田は大阪のビジネスの中心ですが、こだわりの飲食店やかわいいお店が次から次へと出来ていて、歩くのがとても楽しいエリアです。駅から少し歩けば、大阪の元気なおじちゃんおばちゃんが接客してくれる串カツ屋さんや立ち飲み居酒屋などがたくさん残っています。この街の人たちがこのローカルさを守り続けながら、排他的ではなく初めて来る人も受け入れてくれて一緒に飲める。仕事帰りに女性ひとりでもふらっと入れる飲み屋さんが多いのも嬉しいですね。
主人との出会いが神戸の大学なので、阪神間にもよく出かけます。大好きなのは阪神芦屋駅周辺。結婚式のドレスをレンタルしたお店もこの辺りでしたので、何度も通いました。かわいいケーキ屋さんやこだわりのパン屋さん、オシャレなイタリアンやピザがおいしいレストランなど・・・お気に入りのお店がたくさんあります。ケーキ屋さんなら「Poche du Reve(ポッシュ・ドゥ・レーヴ芦屋)」さんや「patisserie plein(パティスリー プラン)」さん、パン屋さんは「PAN TIME(パンタイム)」さんが大好きです!ランチをして、パンを買って・・・と決めたルートがありながらも、新しいお店を見つけては飛び込んでみたり(笑)。春には桜もきれいなんですよ。いつか暮らしてみたい街ですね。【編集後記】取材中、終始笑顔の岡田さん。ふわっとした柔らかい印象ですが、見据える先には“おいしい旅を提案するメディアの構築”というブレない軸がありました。2019年スタートと明確に言葉にして、実現に向けて突き進んでおられます。型通りのプランを押し付けるのではなく、お客様一人ひとりの希望に沿ったオリジナリティーあふれるプランを提案する岡田さんに、次の旅もまたプランニングしてほしいと願うリピーターが多いことも納得です。
【取材協力店舗】
NU茶屋町プラス 3F「カンテグランデ」
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