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インタビュー

ママの心に○(まる)をつけよう (株)ふたごじてんしゃ   中原美智子さん

今回のCheer*full Womanインタビューは、『株式会社 ふたごじてんしゃ』代表中原美智子さん。長男と7歳差の双子3兄弟のママです。一人目育児と双子育児の違いにとまどい、「双子を乗せて安心安全に移動したい」と双子を乗せても公道を走ることができる自転車を作ることを決意。6年の歳月をかけ、まもなく販売予定の『ふたごじてんしゃ』製品化への想いや、オフィスを構える『尼崎創業支援オフィス Abiz(アビーズ)』のこと、『Abiz(アビーズ)』のある阪神尼崎駅のおすすめスポットについてたっぷりお聞きしました。

当たり前に子育てを楽しみたいという想いから『ふたごじてんしゃ』は生まれました

当たり前に子育てを楽しみたいという想いから『ふたごじてんしゃ』は生まれました

子ども乗せ自転車は子育てママの頼もしい味方。子どもを自転車に乗せられるようになると、送迎・買い物・ちょっとしたお出掛けなど行動範囲が広がり、ママも子どもも世界が広がります。
第一子の時は、自転車でいろんなところへ一緒に出かけるのが好きだったと話す中原さん。季節ごとの自然を感じながら会話を楽しみ、自転車に乗る時間が親子のコミュニケーションの時間になっていたそうです。第二子第三子の双子が生まれ第一子の時と同じように自転車で移動しよう思いましたが、同じ体格の双子を前後に乗せるとバランスがとりにくく転倒してしまったことがありました。子ども乗せ自転車には年齢と体重に制限があること、また中原さん自身が双子育児で体力の限界を感じていたことも原因のようです。双子を乗せても“安全に安心して出来るだけ体力を使わずに”乗ることのできる自転車を探しても見つからず、それなら自分で作ろうと動き出したことが「ふたごじてんしゃ」の始まりでした。
「第一子の時には当たり前に出来ていたことが双子だとできない。子どもに平等に機会を与えてあげたいのにできない。してあげられなくてごめんね・・・と自分を責めてしまっていました。一人育児と比べて諦めることが多い双子育児だからこそ、せめて“移動手段”を叶えることで心から楽しめるようにしたいと思ったんです。」

自転車から見えてくる社会の課題を解決していきたい

自転車から見えてくる社会の課題を解決していきたい

『ふたごじてんしゃ』を製品化するために奔走する中で、自転車が欲しいという声の背景にはそれぞれの生活の課題があるということがわかりました。簡単ではない双子の移動。免許がない・車がないという人にとって自転車を移動手段に使えると、仕事や通える保育園幼稚園の選択肢が増えるほか、「いろんなところに出掛けて子どもの世界を広げたい」という願いも叶います。ただその一方で、安全に自転車に乗るための正しいルールの認知活動をどうするか、自転車のメンテナンス先は・・・などと次々に問題が出てきます。
「自転車を作って終わりではなく、これらの問題に丁寧に向き合い解決していくことが出来れば、幸せな社会になるのでは?」と中原さんは考えるようになりました。製品化する過程で出会った人とのつながりや実際に足を運んで得た情報と経験を活かして行政や企業との間に立ち、ママ達の声を届ける役割をしていきたい。そのためには一人のママとしてではなくビジネスとしてこの活動を継続していく必要がある!そんな強い覚悟で、この活動を事業化することを決意したそうです。

『ふたごじてんしゃ』は始まりの一歩 挑戦は続きます

『ふたごじてんしゃ』は始まりの一歩 挑戦は続きます

「子育ての中で、やりたいのに出来ない事があると、ママは自分で心に×(バツ)をつけてしまいます。つまり自分を否定したり責めてしまうんです。反対に出来ることが増えると○(マル)が増えます。ママが自分を責めることなく当たり前に命の誕生を喜べる社会になってほしいと思っています。そのためには”ママ自身が幸せであること”が大切です。ママの幸せな姿を見て子どもたちが早く大人になりたい!と思えるようになってほしいです。」と中原さん。大学で学んだ社会福祉論とご自身の経験を踏まえ、ママの心に寄り添い子育てをサポート出来るようマザーズコーチング講座を実施するほか、今後は『(株)ふたごじてんしゃ』としてさまざまな取り組みを考えられているとのこと。
子育ては未来を作ること。『ふたごじてんしゃ』はそのためのツールの一つだと話します。これまでの長い道のりを感じさせない爽やかな笑顔と穏やかな雰囲気。『ふたごじてんしゃ』には未来への希望が込められています。

伴走型支援と人とのつながりを作る『尼崎創業支援オフィス Abiz(アビーズ)』

伴走型支援と人とのつながりを作る『尼崎創業支援オフィス Abiz(アビーズ)』

事業を法人化するにあたり、中原さんがサポートを受けているのが『尼崎創業支援オフィスAbiz(アビーズ)』(以下『アビーズ』)です。『アビーズ』は創業のスタート一歩手前からを応援する場所。中原さんは『アビーズ』の分野ごとの専門家であるインキュベーションマネージャーたちによる“伴走型支援”にとても助けられたのだそうです。技術面や資金面などの専門知識が乏しい創業時期に、客先に同行してサポートしてくれるのはありそうでない心強い支援の形です。『アビーズ』では入居者同士のつながりを作ることにも力を入れており、そのご縁でつながったコンサルティングの方にも支えてもらっていますと中原さんは話します。「押しつけにならないように、その人その人に合った形の支援をしたいと思っています」と『アビーズ』事業課長の菅野さん(写真中央)。
何かを始めたい・何から始めたらいいか分からない・相談出来る場所はないかな・・・もやもやした気持ちを抱えている人は、気軽に相談できる場「Biz-Miks(ビズミクス)」(毎週木曜日13時から17時、要予約)を一度利用されてみてはいかがでしょうか?尼崎市に住んでいない方でも利用ができます。

阪神尼崎駅南側デッキは子連れに優しい場所

阪神尼崎駅南側デッキは子連れに優しい場所

先述の『アビーズ』内にオフィスを構える中原さんの出勤ルートには、阪神尼崎駅から南へ向かうデッキがあります。歩行者専用なので小さな子ども連れでも安心してのびのび歩くことが出来ます。駅前からデッキ上にかけて季節を感じられる木々や花壇があり、広々としたスペースにはベンチが置かれています。小さなお子さん連れから年配の方までくつろげる憩いの場になっています。子連れ出勤の夏休みには手の届く場所にいるセミを捕まえたりしながら、子どもたちの遊びたい気持ちを満たして、デッキの上に広がる青空を眺めながら、アビーズに向かう時間は中原さんのお気に入りの時間だそうです。


【編集後記】待望のふたごじてんしゃはまもなく発売開始予定。インタビューの後、販売前の『ふたごじてんしゃ』を体験させてもらいました。漕ぎだした瞬間の第一声は「軽い!」そして「すごく安定感がある!」。力いっぱいペダルを踏まなくてもスムーズに進み、体力と筋力が心配なママでも安心な作りになっています。ただ後輪が三輪になっていることや一般の自転車とは違うハンドルの操作などの取り扱いに少しだけコツがありますので、ご興味のある方はぜひ試乗会で体験してみてくださいね。(体験会のお知らせは下記ホームページからご覧いただけます)

【取材協力】尼崎創業支援オフィス『abiz(アビーズ)』 

2017.11.17活動エリア 尼崎駅

2017.11.17
活動エリア
尼崎駅
Profile
中原 美智子(なかはら みちこ)

(株)ふたごじてんしゃ代表

自身の子育て経験から、双子を乗せて安全に出かけられる自転車を考案、製品化。
母親の心に寄り添うマザーズコーチング講師の資格を活かし講座を開催。
大阪市在住、男の子+双子の男の子の3兄弟のママ。
(株)ふたごじてんしゃは尼崎市創業支援オフィスAbizアビーズ内にオフィスを構える。

(株)ふたごじてんしゃホームページ
http://futago-jitensya.jp/

 

取材協力:尼崎創業支援オフィス『abiz(アビーズ)』 
ホームページ
http://abiz.jp/

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この記事を書いた人
藤本亜希子
藤本亜希子

ライター・ヨガ・ISD個性心理学講師、ヨガ教室「彩りyoga」主宰 ヨガ講師として教室を運営する傍ら、ライター・ISD個性心理学講師としても活動。 ヨガ教室の集客を目的に開始したブログが評判となり、その発信力を活かして、2017年よりライターとしての活動を開始。 1500人以上の女性と関わってきた経験を活かし、飾らず、女性に寄り添う文章表現を得意とする。 阪神青木駅近くに住む、年子姉妹の母。

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