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兵庫県立美術館、所蔵品を楽しめる「県美プレミアム」 見る力・感じる心を養う展覧会

所蔵品の魅力を最大限に引き出す「県美プレミアム」

所蔵品の魅力を最大限に引き出す「県美プレミアム」

こんにちは!

美術館・博物館担当チアフルライターの甲斐千代子です。

兵庫県立美術館には1万点を超える所蔵品があります。

1年を3期に区切り、テーマを設けて常設展「県美プレミアム」を行っています。

今年度最後の県美プレミアムの特集は「類は友を呼ぶ」

手掛けたのは、間もなく定年を迎える学芸員。

「作家ではなく、作品自体にスポットを当てたい」

「展覧会を通して美術を見る目を養ってほしい」

思いのこもった展覧会へいざ

今年度ラスト第3期の特集テーマは「類は友を呼ぶ」

今年度ラスト第3期の特集テーマは「類は友を呼ぶ」

今回の県美プレミアム特集のテーマは「類は友を呼ぶ」

設定したテーマにそって選び出された類似した作品を比べながら鑑賞する展覧会です。

作品同士の違いを見つけることで作品の独自性を感じてもらおうという試みです。

例えばこちら、第三章「仰視」と「鳥瞰」に並ぶ3つの作品。

作品それぞれに自然と視線が向く場所が決まってきます。

左の作品の場合は、コンパスの取手の部分のような場所。

真ん中の作品は、中心に浮かび上がる丸のような図形。

右の作品は、真ん中についている箱の骨格のようなもの。

作品に近づいたり離れたりしながらその様子を確認したくなります。

見る側と作品との関係の一つのあり方として、「仰視」と「鳥瞰」をさせる展示を試みているのです。

出原均学芸員の最後の企画

出原均学芸員の最後の企画

取材記者を前に満面の笑みで解説をするこの方、展覧会を企画した学芸員の出原均さんです。

来年3月に定年退職を迎えます。

「類は友を呼ぶ」は自ら手掛けた最後の展覧会。

『作品を作った作家ではなく、作品自体にスポットを当てたい。そんな機会を作りたかった』と話します。

いつもニコニコ、本と映画が大好きお茶目で元気な出原さん。

なんと、ご自宅は広島にあるそうです。

神戸では単身赴任生活。

毎週のように神戸と広島を行き来する生活を12年間も続けてきました。

『広島と神戸の生活の切り替えは難しく感じることもあったけれど、家族が大切だから』

学芸員への道

学芸員への道

出原さんは徳島県出身。

高校時代は絵を描くことに夢中でした。

しかし、そんな出原少年に最初の転機が訪れます。

美術系大学に進学する事、美術で身を立てることは難しいことを知ったのです。

悩んだ末、大学では美術の次に好きだった歴史を学ぶことにして広島の大学に進みます。

次の転機は将来を考え始めた頃にやってきました。

「好きなことで生きていきたい➡やっぱり美術に関わりたい。美術しかない。➡学芸員になりたい」

一念発起して必死に勉強し、見事美学系大学院に合格します。

さらに3年後、広島市現代美術館建設のための準備室が設置されます。

採用試験をうけたところ、合格!

学芸員としてのスタートラインに立ったのです

学芸員としての思い

学芸員としての思い

広島市現代美術館時代は『企画から始まり、資料集めも現地調査も、作品を借り受けるための交渉も、会場内のレイアウトも、すべて自分たちで行う企画展をたくさん開いた。大変だったけれど、その過程で知り合えた人たちとのつながりが別の企画へと結びついたりもした。人との出会い、仲間の輪の広がりが財産になりました』とのこと。

多くの人に芸術に親しんでほしいと、立て続けに4つの展覧会を開いたこともあったそうです。

そんな無茶もやった、走りながら考えた30代。

徹夜が辛くなってきた40代、いろいろな意味でペースは落ちたけれど美術への想いは変わることはありませんでした。

兵庫県立美術館に職場を移したのは49歳の時。広島と神戸の行き来が始まりました。

神戸では美術の事だけを考え所蔵品と向き合い、広島では家族を大切にする二重生活をつづけた50代。

ちょっと疲れたなあと感じる今日この頃。

そして、間もなく60歳を迎えます。

神戸にとどまるのか広島に戻るのか、まだ決まっていないけれど、少しのんびりして好きな本を読み漁ったり映画に行ったり出かけたりと、インプットの10年にすることだけは心に決めているそうです。

美術は知識だけではなく「見る力」が大切

美術は知識だけではなく「見る力」が大切

出原さんに展覧会を楽しむ方法について聞いてみました。

『美術は見る力。展覧会でその力を身につけて欲しい。自分なりの発見を楽しんで欲しい、大切にして欲しい。見ようという意欲があって、そこに知識が加わって深みがでる』

では見る力を養うにはどうすればいいのか。

『例えば、展覧会を一通り見てもう一度引き返して改めて作品を見ると、違った見え方がすることがある。どうしてそう感じるのか自分で考えてみる。心に問いかける。理由が見つかるときも見つからないこともある。でも、自分の心を確認していくという作業や経験を積み重ねることで「絵を見る目」「感じる心」が身についてくる』

素敵だなあ、この作品のここがいいなあという、直感も大切にしてほしいそうです。

「類は友を呼ぶ」関連イベント

「類は友を呼ぶ」関連イベント

講演会「今村源 自作を語る」

1月20日(日)午後2時~(約90分)
参加無料(先着100名)
ミュージアム・ボランティアによるガイド・ツアー
会期中の金・土・日 午後1時~(約45分)
参加無料(内容により要観覧券)
※12月29・30日は除く

展覧会概要

展覧会概要

作品の中には、数え切れない金属のパーツを積み上げた作品も。

「集積」というテーマの章で展示されている彫刻作品です。

似ているからこそ違いも際立つ。

見た目をテーマにした場合、人間関係、例えば親兄弟にも言えることかもしれません。

違いを認めることで相手の良さもわかってくるのかも・・・

色々なことを考えながら楽しんでほしい展覧会です。是非ご家族で、お仲間で足をお運びください。

県美プレミアムⅢ 特集「類は友を呼ぶ」
2019年3月3日(日)まで
兵庫県立美術館 常設展示室
https://www.artm.pref.hyogo.jp/exhibition/j_1811/index.html 

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(文/チアフルライター 甲斐千代子

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