アラサー女子のFP(ファイナンシャルプランナー)アキちゃんが友人やマスター達とほろ酔いでおしゃべりする物語風コラム。今回は最近よく耳にするiDeCo(イデコ)についてのおはなしパート2です。イデコのメリット・デメリットを説明して、実際の始め方などを分かり易くご説明します。
イデコを始める3つのメリット


ダイチ それでは、イデコの続きの話を聞かせて、聞かせて!
アキ 1ヶ月経ったのに、よう忘れんかったわぁ。えーっと、そうそう税制上のメリットの続きやったね。おさらいすると、1番目のメリットは掛け金が全額所得控除されることでしたね。
ダイチ そうやった。その次は?
アキ 2番目は運用益が非課税になることです。
ダイチ えっ、ということは自分で儲けたのに、他の運用益には税金が掛かっているん?
アキ 当たり前でしょ。例えば銀行の預金利息が1,000円あっても、受け取れるのは約20%の源泉分離課税を適用された残り、つまり800円になります。現在の低金利ではそんなに利息が付かないので、利息が100円なら、受取れるのは80円しかありません。銀行ATMの時間外手数料が1回108円掛かることを考えると、利息に付く税金は大きいよね~
ダイチ 運用益が10,000円になった場合、税金が掛かったら正味8,000円で、イデコの様に非課税なら正味も10,000円か。これも大きいな。
アキ そうよね。それも1年限りではなく、積立を続ける限り、毎年適用になるので、積もれば大きくなるよね。そして、3番目のメリットは60才以降受け取る際の税制優遇です。
ダイチ 60才で受け取るなんて、まるで退職金みたいやな。
アキ その通り、自分で積み立てた退職金なんです。一時金で一括して受け取る場合には退職所得控除の対象となります。
ダイチ 退職所得控除と言われても、イメージが湧かんねんけど。
アキ 遠い先のことやし、無理ないなぁ。ざっくりした例で言うと、例えば20年間積み立てた結果、1000万円貯まったとしましょう。非課税特典がなければ1000万円全てが課税対象となるのに対して、退職所得控除があると40万円×20年間=800万円が控除出来るので、1000万円―800万円=200万円が課税対象となります。細かい控除とかは置いといて、課税対象金額が1000万円と200万円となるので、これに掛かる税金も大きな差が出るのは歴然よね。
ダイチ それは大きいな。始めてみよかという気持ちにさせるわ。
アキ 更に、一時金ではなく、年金として分割受け取りする場合には公的年金と合算で公的年金控除が適用になります。細かくは説明しないけど、退職所得控除のように、年金などの収入金額から一定額を控除してくれるので、非課税枠が増えることになります。
ダイチ なんか、エエトコだらけなんで、ちょっと心配になってきたけど。
アキ そうそう、「うまい話には気をつけろ」よね。でも税制面で見ると、国が推奨するだけあってこの3つは確かにメリットやと思うよ。
始め方とデメリット
ダイチ じゃ、実際どうやって始めたらいいの?
アキ 実際の申込みは銀行、証券会社、保険会社、ネット証券等の受付金融機関に申し込む必要があるわ。ショッピングと同じで、大きくは対面方式とネット経由に分かれます。ただ対面方式は分かり易いんだけど、実際銀行に申込みに行っても、積極的にやっている処とそうでない処に分かれてるようよ。
ダイチ こんないい制度なのに、やっていない銀行があるの?
アキ イデコは実は金融機関にとって収益率が高くないので、コストが高い対面式を選択せず、各金融機関の営業方針としてサービス提供していない処もあるという訳。その点、ネット系は対面方式ほどコストが高くないことを生かし、加入手数料も安くして、新規加入者の中で人気が高いよ。
ネット検索したら、すぐに色々出てくるので、のぞいてみたら?
ダイチ そうします。でも自己責任が原則で、運用に失敗したら、増えるどころか元本割れもあると聞いたのを思い出した!
アキ 最後になって、唐突やけど、大事な点ですね。実際にネット証券Aでイデコを開始して、月々1万円の積立をするとしても、運用管理機関の提示する商品の中で自分自身が選んで、購入するので、完全な自己責任です。運用商品は債権や株式を組み込んだ投資信託が中心となるので、ローリスク・ローリターンのものからハイリスク・ハイリターンのものまで、大体5段階位に分かれているの。その中で自分の積立金1万円としたら、50%を商品A、残りの50%を商品Bに指定して、購入する流れ。
ダイチ そんで、儲かるんやろか。
アキ そんなアバウトな質問には答えたくないけど、商品Aはローリスク・ローリターン、商品Bはハイリスク・ハイリターンとしましょうか。そして1年後の運用実績が商品Aは成果指数101、商品Bは150ったら、結果はどう?
ダイチ えっ~と、商品Aは5,050円、商品Bは7,500円で合計12,550円か。あ~、もっと商品Bを買っといたらよかった。
マスター ダイチくん、商品Bはその逆もあるから、怖いんや。
アキ マスター、やっと登場ね。その通り。商品Bの成果指数50やったら、どう?
ダイチ 商品Aはそのまま5,050円で、商品Bが2,500円で合計7,550円。ああ、大きく割れてるわ。
マスター そうやな、積立は長い話なので、その単位が100万円やったら、125万円と75万円やで。余り攻め過ぎたら、退職金どころではなくなるなぁ。
アキ そうよね、少し極端な例やったけど、可能性0ではないものね。
ダイチ この自己責任は責任が重たい!
アキ また大きく振れるクセ。税制のメリットも沢山あるので、自分で勉強して慎重にやっていけば、良い制度やと思うよ。
ダイチ いやー、75万円になってしもたら、どうしてくれんねん。
アキ あ~ぁ、ダイチは自己責任の勉強から始めんといかんね!
(第11話 完 このお話はフィクションです)
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