「声のアルバム」に収められる大切な想いとは?

“大事なことを、「声」で残そう” と、3goodGift「声のアルバム」というサービスを考案した女性がいます。
3good(スリーグッド)を経営する、光川和子さんです。
子から親、そして親から子へ送られる「声のアルバム」。そこには想いを語る声が収められています。
大切な想いとは何でしょう?光川さんは、なぜ、誰のためにこのようなサービスを考えたのでしょうか。
「声のアルバム」で「幸福感の循環」が起こる

――― 「声のアルバム」とは何でしょうか。どういう方が利用するものですか。
高齢期の親子(親80 代・子50 代前後)さまをメインターゲットに、子より依頼を受け親のもとに訪問、2時間のインタビューを実施するサービスです。
インタビューでは主に、依頼主である子供さんの幼い時の話を聞きます。親は50年近く前の子供が生まれた時期をふり返りますが、とても幸せそうにその家族ならではのエピソードを話してくださいます。また、依頼主(子)も高齢の親が自身の幼少期を話している音声、親自身のポジティブな発言を聞くことで幸せな気持ちになり、「幸福感の循環」が起こることが特徴です。
インタビューと言うよりは「雑談」というほうが正しいかもしれません。
リラックスしながら話をすると、いろいろな話が出てきます。
「これ子供には言ったことないけど」とか、子供さんからは「初めて聞いた」というような事もよくありますよ。
――― そういえば昔、祖母から一度だけ、10代の頃の恋の話を聞かされたことがあるんですが、亡くなった後に母にその話しをすると「私、聞いたことがない」って残念がっていました。
娘より距離のある孫だからこそ、話せたのかも知れませんね。なんのしがらみもない第三者が相手だからこそ話せることって、普段でもあると思います。
――― では、子どもさんの幼い頃の思い出話だけではないのですね。
はい。子どもさんの話から始めますが、親御さんご自身のヒストリーもお聞きします。
親の若い時の話って、意外に知らない。子供にとっては新鮮な話が多いです。
そうして、そのご家庭にしかない「声のアルバム」ができあがります。
第三者が親子の新たなコミュニケーションのきっかけに

――― つまり「声のアルバム」は、親御さんの思い出をつくるサービスですか?
そればかりではありません。あくまで私が考えているのは「未来」です。
すでに中年になっている子供が改めて自分の幼い頃の話を聞くってまぁ無いと思うんですけど(笑)、本当に皆さんよく覚えていらっしゃるんですよね。もうその瞬間は、愛しかない。
これは、やっぱり子供を支えてくれるものだと思うんです。
いくつになっても親は親で、子は子なんですよね。
そして本当に価値が出るのは、例えば10年後… 親御さんが亡くなった後なんだと思います。
あと、この年代の方って花嫁修業などをしっかりやっていらっしゃる方が多くて、素人なんだけどプロ並みのスキルをお持ちの方が多いんですよ。お裁縫とかお料理とか。
その作品とか見せてもらう事が多いんですけど、やっぱり得意なものをお話されてる時はイキイキされてらっしゃいますし、私からも役立つ情報や、高齢者の方が元気になるようなアイデアを話したりするんですよね。
すると、皆さん何かしら意見をもってくれるようで、これが高齢者の「意欲」につながります。
いくつになっても目標ができるというのは楽しい事ですし、それが身体の健康にもつながっていくと思います。
――― 高齢になると認知機能に障がいが出る方もいます。元気なうちに元気な声を残しておけば良い思い出になりますし、感情のもつれをほぐすきっかけになれば、家族にとっても幸せです。
第三者が間に入る、というのはそこがポイントです。
家族、特にお互い年を取ると長年の積み重ねから、わだかまりを持つ親子も少なくありません。
なんのしがらみもない第三者が間に入る事でポツリと本音が話せたり、子自身も親に対する気持ちを改めて見直せたりする機会になります。
これをきっかけに新たなコミュニケーションが生まれるよう、事業者が“叶え過ぎない”サービスを心がけています。
――― ところで、なぜ「声」なのでしょうか?今は動画や、フォトアルバムが流行っています。
「声」だけ、というのは始めから決めていました。
今後も変えるつもりはありません。
人間の想像力、ってすごいと思うんですよ。
集中して音や声だけに耳をすますと、親の表情や実家の風景、その土地の匂い、空気、雰囲気までまるごとぶわあって思い出すような……
これが映像だと考えなくなっちゃう。サービスには、あえて余白を残します。
聞いたお子さんの頭の中にどのような景色が広がっているか、私にはわかりません。
そこから各々の親子、家族でどんなコミュニケーションが始まるか。
私もそれが楽しみなんですよね。予定調和ではない楽しさです。
大事な人への想いは相手を幸福に、そして自分も幸福にする

――― 「声のアルバム」が、大阪府太子町のふるさと納税の返礼品に決まったそうですね。
はい、サービス開始時に太子町よりお声掛けいただき大変光栄でした。
太子町に住んでいる親御さんのために、遠方に住む子どもさんが太子町にふるさと納税し、その返礼品として私がインタビューに出向くといった形ですね。
その町で育った子が、地元に住む親や大事な人のために「声のアルバム」を贈ることは本来のふるさと納税の趣旨を実現します。また離れていてもお互いを想う、関係人口の創出にもつながります。
今後はまず近畿エリアでの採用自治体増加、そして全国展開を目指したいと思います。
――― 「声のアルバム」を、これからどのように成長させたいと思っていますか?
実は高齢期の親子に限らず、大事な人がいればどなたでもお使いいただけるサービスです。
例えば今想定しているのは、結婚式での親御さんから新郎新婦へ、部活の生徒から監督へ、お世話になった恩師や退職する上司へのサプライズギフトなど、あらゆるシーンでの活用が見込めます。
全てに共通するのは「大事な人への想いは相手を幸福に、そして自分も幸福にする」ということです。
「声のアルバム」は3goodGiftの第一段階で、幸福感を感じる企画をいろいろ仕掛けていく予定です。
複雑な仕組みやテクノロジーを取り入れなくても “人が幸せを感じるきっかけ” は作れる。
日常のちょっとした幸せを感じられる人、そのきっかけを作れる人が増えた方が、生きやすく豊かな社会だと思うんですよね。
高齢化社会に対する課題解決の一助に

このインタビューは、武庫川団地の「赤胴車のある広場」で行いました。
武庫川団地はUR団地のなかでも全国で4番目に住戸数が多い団地です。入居開始が1979年で、40年以上たった今、団地住民の高齢化が進んでいます。再び賑わいを取り戻そうと、2021年7月に、UR都市機構と阪神電鉄が協力して、引退した赤胴車を展示する広場を作りました。
武庫川女子大学と連携して、幼児向けプログラムの開催や健康相談会も開いています。
光川さんは「声のアルバムが高齢化社会に対する課題解決の一助になれば」と話します。
地域活性に向けた、こうしたさまざまな人や企業の取り組みに、これからも注目していきたいですね。

とても朗らかな光川さん。柔らかい雰囲気の中に、想像力と実行力をバランスよく備えた方でした。社会に幸福感を循環させ、「幸せに生き切った!」と思える人を増やそうという熱意が伝わってくるインタビューでした。
インタビュー/チアフルライター 國松珠実
3goodGift「声のアルバム」を1名様にプレゼント!

今回ご紹介した、3goodGift「声のアルバム」を1名様にプレゼントいたします。
【プレゼント内容】
3goodGift「声のアルバム」のサービス
3good光川様がご依頼の方を訪問し、2時間程度のインタビューを実施、後日「声のアルバム」として納品します。
(別途、インタビュー実施前に事前ヒアリングを行い、訪問予定日等を調整します)
サービスの詳細は以下HPをご覧ください。
- 費用:無料
- 人数:1名
- 訪問対象エリア:近畿圏内
- 訪問時期:2022年12月頃を予定(当選者様と3good様とのお打合せにて決定いたします)
- 応募締切:11月30日(水)23:59まで
- 当選発表:当選された方には、3good様より応募時にご登録いただいたメールアドレス宛にご連絡いたします。
当選者へのご連絡は2022年12月初旬を予定しています。
【注意事項】
・当選された方には3good様より、当選のご連絡とインタビューに向けた事前ヒアリングを実施いたします。
・3good様からの連絡に期日までにご返信がいただけない場合、 当選が無効となりますのでご了承ください。
・抽選内容や結果などに関するお問い合わせにはお答えできません。
・上記注意事項のすべてにご同意のうえ、ご応募ください。
【応募方法】
以下の専用フォームからご応募ください。