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ママに約束! 阪神男子イクメン成長物語

西宮ラボ
西宮ラボ編集部 & 林拓真

「18歳の選択」で子どもの将来に大きな差 どこに行くかより何を学ぶか

「18歳の選択」で子どもの将来に大きな差 どこに行くかより何を学ぶか 「18歳の選択」で子どもの将来に大きな差 どこに行くかより何を学ぶか

阪神間のさまざまな分野で活躍するビジネスパーソンが、子育てについて熱く語る「パパさんインタビュー」。

第8回のゲストは「ビート魂ショップ」のオーナー兼デザイナー、松田 武士さんです。

甲子園球場の南側真ん前でオリジナルTシャツ・スポーツグッズ専門店を経営する松田さん。

2人の息子さんはすでに社会人で、ご長男は松田さんと同じデザイナーの道を選び、一線で活躍されているそうです。

そんな松田さんの子育て観についてお話しをお聞きしました!

「好き」と「親の影響」でデザインの道へ

「好き」と「親の影響」でデザインの道へ 「好き」と「親の影響」でデザインの道へ

私の実家は縫製工場を経営していたので、子ども時代はエプロンやカバンを作っているという環境の中で過ごしました。

両親が休みなく働いているのを見て、はじめは「仕事を持ってくる人のためにやってあげているんだ」と思っていたんですが、よく見ると仕事を持ってくる人の方が偉そうだったんですね。

「お母ちゃん、これやってな」とどんどん仕事を持ってくる。

そのおかげで両親は土日も休みなく働き、私たち子どもはどこにも連れて行ってもらえない。

大きくなり、年を重ねるにつれて「言われるよりも言う側にならなあかん」と思うようになりました。

もともと美術が好きで、絵を描いたら学校で貼り出されるぐらい得意だったのと、両親の影響、それに手に職をつけないといけないという思いがあり、高校卒業後は、アパレル系のデザイン専門学校に進学しました。

両親の工場には大手のアパレル業者が来ていたので、「その会社よりもっと大きいところに就職してやろう」というシンプルな思いで4年間がんばりました笑

おかげでその会社と双璧を成す大手アパレル会社に就職することができたわけです。

スタートラインは同じじゃない

スタートラインは同じじゃない スタートラインは同じじゃない

入った会社は上場企業だったので、名前を聞くと「おおっ」と驚くような一流大学卒の同期もたくさんいましたが、私にはある思いがありました。

「自分は同期とは違う。アパレルデザイン系の専門学校で学んできたので入社1年目でもキャリアは5年目」と思っていたんです。

「同期は職業の選択を1年前、就職するときにしただろうけど、自分は4年前からこのためにがんばって準備をしてきた」という自負ですね。

同期を見て、「大学でいろんなことを専攻していても会社に入ればほとんどはリセットされ、結局、全てイチからの学び直しなる」ということを痛感しました。

営業スキルにしても生産にしても。

彼らは大学で学んだことをほとんど生かせずに仕事をしているわけです。

例えばプロ野球選手の場合、プロとしては1年目でも野球は十数年のキャリアがあります。

大学を卒業してからイチから仕事を学ぶということは、十数年のキャリアの選手たちに混じって、イチから野球を始めるのと同じこと。

技術的なことや専門的な知識で相手になるわけがないんですよ。

18歳〜22歳に何をするかで将来に大きな差が

18歳〜22歳に何をするかで将来に大きな差が 18歳〜22歳に何をするかで将来に大きな差が

大学に行って勉強したことが社会人のステージで生きるのは、具体的な目標があって、そのために学ぶという時です。

勉強が好きで弁護士や医者を目指すなら、必死に勉強をして一流大学でそのための知識を吸収することが必要ですが、専門職となると学歴よりもどれだけの期間、スキルを高めてきたかが重要になります。

私みたいに学校の成績がほとんど3、体育は4、美術だけ5、といった普通の人間には、一流大学を目指すという選択肢はなかったので、手に職を付ける仕事を選ばないといけないと考えました。

18歳から22歳って物事を吸収したり技術のレベルを上げたりできる一番重要な時期です。

遊んで過ごすのか、がんばって自分を高めるのかで大きな差が付きます。

だから「若いうちにきっちりと職業を選択し、18歳から22歳はそのための専門性を身につける4年間を過ごさないといけない」ということは、子どもたちに会話を通じて伝えてきました。

今は大学受験ありきで、偏差値の高い大学に入学すること自体が目的になっている風潮もありますが、大事なのはどの学校に行くかではなく何を学ぶか。

将来を見据えた進路選択そのものが重要です。

その後に大きな差を生む「18歳の選択」までに、親が子どもとどのように向き合うかが問われています。

「好き」を仕事に

「好き」を仕事に 「好き」を仕事に

私は努力という言葉が嫌いです。

「松田さん、かなり努力してきたんでしょ」と良く言われますが、この仕事を好きでやっているので、夜なべしようが何をしようが努力という感覚は一切ないんです。

私の中では「苦手な数学で赤点を取らないように60点以上を目指してがんばる」というのが努力です。

でもそれを仕事にはしたくないですね。

と言っても好きなことはなかなか見つけられません。

それは子どもも同じこと。

見つけるきっかけの一つは一番身近な親にあることは間違いありません。

どこで子どもの「好き」を見つけてあげられるか。

そのために同じ目線で一緒の時間を過ごす、対話を続けるということが大切です。

私の自宅のマンションには温泉があったので、息子が小学生の頃から毎日欠かさず一緒に入りました。

息子たちがやっていた野球の反省会をしたり、自分の人生経験や失敗談を話したり。

10年以上、向き合い、対話を続けた中で、息子たちも何かを感じ取り、自分の人生を選択する時に役立ててくれたと思います。

私は性格上、好きなことしかがんばれないし、どうせがんばるなら好きな事をがんばりたい。

「たった一回の人生だから、それで成功しても失敗してもいいやん」というのが私の持論です。



松田 武士(まつだ たけし)

1964年生まれ。大阪府出身、西宮市在住。
デザイン系の専門学校を卒業後、神戸の大手アパレルメーカー「ワールド」に就職。
デザイナーとして頭角を現し、プロ野球チーム・オリックスブルーウェーブの球団オフィシャルデザインを手がけるなど多方面で活躍。

1998年に独立し、株式会社ビートデザインを設立
アパレルデザイン企画、グラフィックデザイン企画、自らデザインするオリジナル商品のインターネット通販を開始。

2013年、甲子園球場南側すぐの立地にTシャツ・スポーツグッズ専門店「ビート魂ショップ」をオープン。
「甲子園」の文字を使わずに甲子園をイメージするご当地ブランド「5040(ゴーゼロヨンゼロ)」や本人直筆の独特の筆文字「MA2文字」をあしらった商品を販売するなど、地元甲子園から全国まで幅広いファンから支持を受ける。

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